第20回山形国際ムービーフェスティバル

KUTSUYA

作品概要

川面に聴くかわもにきく

監督 藤森圭太郎 脚本 藤森圭太郎
出演 小林桃子 蒼野うた
(26分57秒)

川面のように、揺れる未来と友情と。
青春が、聴こえる。

リコと環希、17歳の夏。小さな田舎町で、手応えのない日々の中、将来への漠然とした不安を募らせるふたり。青春を謳歌したいと願うリコ、将来のために勉強に明け暮れる環希、すれ違うふたりの感情は、次第に友情さえも切り裂いていく。
リコのバイト先のゴルフ練習場では、いつも大人たちが淡々とボールを打ち、リコもまた打ち放たれたボールを淡々と拾い集める。淡々と過ぎゆく日々…。 揺れ動く友情を繋ぐのは「ずっと友達」と誓った一本の動画。いつもの待ち合わせ場所、いつもの川の音、ふたりの笑い声。目の前に流れる川に耳を澄ますように、相手の声、自分の声を聴き、ふたりの選択が動きはじめる。

監督プロフィール

藤森圭太郎

藤森圭太郎 ふじもり けいたろう
1985年・静岡県生まれ
静岡県在住
短編作品『灯火』(16)、『diff』(19)、『しゃぎり』(22)を国内外の映画祭で発表。2024年7月に劇場公開した長編ドキュメンタリー『夢を喰う THE WRESTLER』は、現在も全国で上映を拡げている。

この作品で伝えたかったこと

生きている以上、流れ続ける川のように次から次へと選択がやってきます。いま地方で暮らす私は、特に若い世代の人たちの声を聞くと、少し臆病とも言える将来への「堅実さ」を感じます。「選んでいるのか、選んでいるつもりなのか」私自身それを痛感し、それでも確かな選択であると信じて、希望を失わない映画を作りました。

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