第19回山形国際ムービーフェスティバル

-Perfect・Nervous-

作品概要

-Perfect・Nervous- パーフェクト・ナーバス

監督 佐野大 脚本 ふぢのやまい
出演 藤寺美徳 髙石あかり
(27分54秒)

―私も生きてるみたいでしょ。

昨日夢をみた。火をつけても燃え尽きることのない雪に触りたくなってしまう夢。
今日夢をみた。太陽が気持ちいいと思っていたら、そこから一歩も動けなくなってしまう夢。
明日夢をみる。つぼみのまま咲かなくなった薔薇の花をポケットの中に大切にしまったまま腐らせてしまう夢。
天国の門にはトゲのある蔦が絡み付いている。
私たちはそれを開けようとすることに夢中で、指の先から流れる真っ赤な血に気づいていない。
そして、いつのまにか扉は少しだけ開き、まぶしさに目を閉じた瞬間、扉は閉まってしまう。
夜光虫の光に紛れて消えていく、青い灯籠。
遠くで手をふる草原の子どもたち。またいつか、またどこかで。

監督プロフィール

佐野大

佐野大 さの まさる
1993年・東京都生まれ
東京都在住
東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻プロデュース領域にて桝井省志氏の師事を受ける。2018年に修了。翌年、合同会社キノママを設立。企画から演出、撮照、録音、編集まで幅広い映像制作領域をワンストップで請け負う。

この作品で伝えたかったこと

本作は厭世的な雰囲気が蔓延する現代だからこそ、『不条理な現実に向き合う勇気』を持ってほしい。また、『自らの意思で生きること』とは何かを今一度考えて欲しい。と、
現実や世界に対して少しでも前向きになれるような祈りを込めた情緒溢れる映像作品を目指しました。

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