第16回山形国際ムービーフェスティバル

Rie

作品概要

Uncle Vanyaアンクル ワーニャ

監督 岸建太朗 脚本 岸建太朗
原作 アントン・チェーホフ「ワーニャ伯父さん」神西清訳(青空文庫))
出演 鶴田真由 原舞歌 原扶貴子 田中美麗 李そじん 桜綾 近藤弍吉
(5分)

崩壊が記録されたテープ。数十年後の再生が、世界を優しく包む

かつて公演が中止となった演劇公演「贋作・森の主」。 その数十年後、一人の女優(鶴田真由)が、古いガリ版刷りの古い台本を開き、過去を回想する。そして、一本のカセットテープを再生するのだった。……と、台詞を読む若い女性(原舞歌)の声が聞こえてくる。
「……ワーニャ伯父さん生きていきましょうよ。長い、果てしないその日その日を。いつ開けるとも知れない夜また夜を、じっと生き通して生きましょうね……」
女性は思い出すのだった。公演が中止になったあと、誰もいない劇場で必死に台詞を読んだあの日のことを……。
ロシアの劇作家・アントン・チェーホフの「ワーニャ伯父さん」の美しいセリフが、過去と現在を優しく繋いでゆく 。

監督プロフィール

岸建太朗

岸建太朗 きし けんたろう
1973年・東京都生まれ
東京都在住
CM、VP、映画の監督及び撮影監督・脚本家。長編映画「未来の記録」がSKIPDシネマ国際映画祭、トリノ国際映画祭などにノミネート。短編映画「Hammock」が大阪アジアン映画祭2020で「芳泉短編賞(最優秀作品賞)を獲得。

この作品で伝えたかったこと

「ロシアの劇作家、アントン・チェーホフは、120余年前に「ワーニャ伯父さん」を書きました。本作の台詞はそのラストシーン、希望を失いかけた主人公を慰めようと、姪のソーニャが伯父に語りかける祈りにも似た言葉です。私は、長い間人々の心を癒してきた台詞の力を、映画を通して多くの観客に伝えたいと思います。

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