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なりゆきな魂、
11月10日(金)19:15~
監督・脚本 瀬々敬久
原作 つげ忠男『成り行き』『つげ忠男のシュールレアリズム』(ワイズ出版)
出演 佐野史郎 足立正生 柄本明 山田真歩 三浦誠己 町田マリー
栁俊太郎 中田絢千
原作:つげ忠男×監督:瀬々敬久、待望のコラボレーション
感傷を排した乾いたタッチで愛と暴力の物語がつづられる漫画家、つげ忠男さんの世界を実写化。戦後間もないころのバラックで暴れる無頼漢サブの愛と別れを活写する「懐かしのメロディ」。釣りに出かけたふたりの老人が偶然男女の争いに巻き込まれ、衝動的に殺人を犯してしまう「成り行き」。初老の男が花見の場で男女の殺し合いを凝視する「夜桜修羅」。行きどころのない老人の彷徨をつづった「音」の4本のつげ忠男作品をベースに、バス事故で運命を翻弄される被害者遺族の顛末を描いた映画オリジナルのストーリーで構成。
突然人生を見舞う不条理。生と死が紙一重の儚さ。偶然と運命が一瞬に入れ替わる理不尽。戦争から生きのびた人びとが築き上げた戦後日本の社会はいつ、どこで、こんなふうに変わってしまったのか。いまこの国この時代のありように強烈な違和感を覚えるつげ忠男さんの作品に込めた思いを受け止めた瀬々敬久監督が、人が生きる意味を真摯に問う。
瀬々敬久
1960年大分県出身。京都大学在学中より自主映画を作り、助監督を経て89年『課外授業 暴行』で監督デビュー。『感染列島』『ドキュメンタリー頭脳警察』『アントキノイノチ』
『マリアの乳房』『ストレイヤーズ・クロニクル』『64ロクヨン前・後編』など、インディペンデントから大作まで多彩な作品を世に問う。4時間38分の大長編『ヘヴンズ ストーリー』がベルリン国際映画祭で国際批評家連盟賞とNETPAC賞をW受賞。今年11月『最低。』、12月『8年越しの花嫁』、2018年には『菊とギロチン』『友罪』を公開予定。